「丸暗記は逆効果にも」ですむ話ではない
4月1日からいろんな企業で面接が始まるということで、日経新聞でも特集が組まれていました。そこで、「(面接で話す内容の)丸暗記は逆効果になりかねない」ということが書いてありました。個人的には、「なりかねない」どころの話ではないと思います。逆効果です。
丸暗記はなぜダメなのか
面接で話す内容を丸暗記すると、いくつか困った点が出てきます。
一つは、新聞の記事にも書かれていましたが、内容を少しでも忘れてしまうと話がとまってしまうという点です。
忘れてしまうと焦ってしまい、余計に思い出せず、沈黙が続いてさらに焦ってしまう。こういう悪い流れができてしまい、もう後戻りできません。
また、時間の融通が利かないというのも問題です。
手短に答えてくださいと言われることもあれば、「5分くらいで」と少し長めに答えるように言われることもあります。内容を暗記していると、時間の融通が利かず、結局その場であたふたしてしまいます。
そして、一番の問題が、「面接官には暗記してきたというのがばれやすい」ということです。
本人は自覚はないと思いますが、聞いている方からすると、暗記した文章を読んでいることはばれています。思い出しながらしゃべっている感じがするので、普通のしゃべり方ではなくなってしまうのです。
暗記した内容を話すのが悪いというわけではありませんが、不自然なのであまり面接官には響かないのではないかと思います。
では、どうすればいいか
面接で話す内容を全部覚えておくというのは、上で書いた通り、やめておいた方がいいと思います。しかし、全く覚えておかないというのもまずいです。行き当たりばったりで面接を通るのは難しいでしょう。
面接で話す内容は、ストーリーの要所を押さえておくということが大事だと思います。
志望動機や自己PRの答えとなる部分の、ここだけは外せない部分、これがなかったら話が分からなくなってしまう部分というのを抜き出しておく。そして、面接ではそのポイントを中心に話を膨らませながら答えるというようにします。
もちろん、これでも要求された時間で答えるのは難しいですし、話し方が不自然にならないとは言い切れません。しかし、少なくとも大けがをしない結果にはなるんじゃないかなと思います。