「好きを仕事にする」のはなぜ難しいのか

2014/09/16(火)

これを読みました。

好きなことを仕事にすれば、幸せになるのは本当か?休学して辿り着いた答え。 – まさろぐ

「映画が好きだから映画に関する仕事がしたいと思ってインターンに行ったけど、理想と全然違って愕然とした」という内容です。

個人的には、まず「就職する前に知ることができてよかったね」と思いました。こういうミスマッチをなくすために、インターンってあるわけですからね。働いてみないとわからないことを、働く前から学べたというのは本当に良かったと思います。入社後に知って転職すると言っても、すぐに転職するのは難しいと考えられるため、少なくともしばらくはその生活が続くことが予想されます。事前に知れてよかったなぁと思います。

一方で、「好きを仕事にする」発言の無責任さ、これは確かにあると思います。とてもいい響きで、「好きなことができてしかもお金がもらえるなんてラッキー」というのは誰でも夢を見るかと思います。僕だって、苦労してやっている自覚のない、好きなことでお金がもらえたらうれしいです。しかし、それはなかなか難しいんですよね。

「好きを仕事にする」場合、なぜギャップが生まれるのか。それは、今まで「お客さんとして接していたから」です。どの業界にも、お客さんには優しいです。親切にしてくれます。いい顔を見せます。なので、なんて華やかなんだ、なんてかっこいいんだ、っていう印象を持ちがちです。でもそれは、あなたがお客さんで、あなたがお金を払う人だからなのです。

立場が変わり、モノやサービスを提供する側になると、まったく逆です。舞台裏は、汚いこと、めんどくさいこと、理解できないことがてんこもりです。今まで日が当たらずに見えていませんでしたが、こういったものに支えられて、モノやサービスが提供されているんです。好きだったために、余計にこの舞台裏の汚れっぷりが目立ち、拒否反応を起こしてしまうのだと思います。

「好きを仕事にする」場合、お客さんの立場から見ていた世界とのギャップが、挫折する一番の理由かなぁと思います。