なぜモンスターペアレンツの子供は就職できないか

2014/07/11(金)

モンスターペアレンツが就活にも顔を出してくる、という話はときどき見かけます。先日もこんな記事がありました。

子供の代わりに説明会に出席する方や、面接終わりに企業の人事に息子の印象はどうだったかを、問い合わせする方もいるようです。

「息子の印象は?」面接先企業に問い合わせる“モンスターペアレンツ”が急増!?

学校に対して親が口を出すのと、会社に対して親が口を出すのとは全く違います。学校については、親が授業料を払っているわけですから、親には学校側に意見を言う権利があります。また、子供を教育する場でもあるので、親が子供の教育のために学校に対して行動する権利もあります。もちろん、学校側は、保護者の過剰な要求にまでこたえる必要はなく、きちんと断ることも必要ですが、ベースは「学校は親の話を聞く」です。

ところが、会社は違います。お金を出すのは会社側です。会社に貢献しなさそうだと考えて不採用通知を出すのは、会社の勝手です。学校にしてきたように親が出てきて会社に関与したところで、会社はその親の言うことを聞く必要もなければ従う必要もありません。立場が違うことに親は気付かなくてはいけません。

また、会社は、業務を行う上で必要なことを教育することはありますが、なんでもかんでも手取り足取り教えてくれるわけではありません。「いつまでも親の力を借りないといけない人だ」というふうに企業側が判断すれば、教育コストがかさむと考え、関わりたくないと考えるのは自然なことです。

親が会社へ関与することは、デメリットしかありません。子供の就活が心配、内定がもらえなかったらどうしようと不安になる気持ちもありますが、そうした気持ちを露骨に出したり、身勝手な行動をとると、結局子供が損をしてしまいます。子供は精神的にも就活的にもダメージを受けてしまいます。基本的に、親は何もしない、相談されたら相談に乗るくらいの消極的なスタンスで臨むのが、一番就活がうまくいくのだと思います。