会社のデータの見方は?
企業のサイトや、就活サイトに掲載されている企業情報を見ると、会社データが載っています。一般の人には、何を意味しているかわかりにくいものも含まれています。ここでは、会社データに載っている用語を、簡単に解説していきます。
資本金について
まず、「資本金」についてです。これは、企業自身のお金で、返済する必要のないものです。企業は、この資本金に加え、銀行からの借入や社債の発行などを通じて集めた資金をもとに経営を行っています。
資本金が大きいということは、一般に事業規模が大きいと考えられます。また、借入金などと比較して資本金の割合が多ければ、他人の資金に頼っていないため、より安定的な経営をしていると考えられます。
ただし、資本金の規模や割合などは、業界によって大きく異なります。例えば、ネット企業などでは、工場などの大きな設備がいらないため、資本金が少なくても事業が大きいということはあります。ですので、他業種間での比較は、あまり意味がありません。
こうした資本金などを使って、モノやサービスを提供することで、企業は利益をあげます。この利益について、いくつか種類があります。
利益について
まずは、売上高。これは、実際に商品などを売ったことによって、会社に入ってきたお金のことです。もちろん、これが多い方がいいのですが、儲けるために費用がかかりすぎていたら意味がありません。
売上高から、商品の原材料費や、人件費などを引いたものを、営業利益といいます。これは、本業によって儲けた利益といえます。例えば、この営業利益が毎年赤字であれば、そもそもその商売は続ける意味がないといっても過言ではありません。
「モノを作って、売って、儲ける」以外のことでもお金の出入りはあります。例えば、銀行からお金を借りたら利息を払いますし、余剰資金で投信などの金融資産を購入していれば配当収入が入ります。このような毎年発生する損益を加味した利益を、「経常利益」といいます。
さらに、毎年は起こらない、突発的な事象で損益が発生することがあります。例えば、保有不動産を売った、在庫商品が火事で被害を受けた、などがあります。これらの特別損益を加味し、税金を引いたものを、当期利益や最終利益と呼んでいます。
当期利益は、企業が自由にしていいお金なので、最終的に資本金に加算されます。赤字ならば資本金の取り崩しを行います。もし資本金がマイナスになってしまえば、「債務超過」と呼ばれる状態になってしまいます。
人に関する指標について
さて、利益に関する指標以外では、従業員の数もよく公表されています。従業員が少ない上に利益がいいと、効率よく経営できている、と判断できます。この効率性に関しても、業界によってかなり差が出てきます。
平均年齢が公表されていることもあります。これが若いということは、若い人が多い活発的な企業ともとれるし、長期間働かずに辞めてしまう人が多いともとれます。人によって受け止め方が違うと思います。
企業のデータというのは、だいたい上で挙げたものがよく出てきます。これらは、同じ業界の企業同士を比較するのには使えますが、データはあくまで企業の一面だけを表現しています。悪いから、すぐに、ダメという結論になるわけではありません。学生のころのテストの点数と同じで、データがすべてを語っているわけではないことに、注意してください。
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