命題 ~3段論法と対偶

2008/10/18(土)

3段論法という名前のついたものがあります。
AならばB、BならばC、が成り立てば
AならばCが成り立つ、というものです。

対偶と呼ばれるものがある。
これは命題の問題でよく使われるものなので
ちゃんと覚えておいたほうがいいです。
高校生の時にも出てきたので
覚えている人もいるかもしれないけど。

「AならばB」の対偶は「Bでない、ならばAでない」です。
この対偶がなぜ大事かというと、
「AならばB」がなりたつことと
「BでないならばAでない」がなりたつことが同じだからです
(数学用語では「同値」と言います)。

簡単な例で考えてみよう。
「大阪人ならば関西人」というのを考えよう。
この対偶は
「関西人でないなら大阪人でない」となる。
どちらも正しいことはすぐにわかります。

もし、ある命題が絶対に正しいとわかっていたら
その対偶も正しいことがわかるのです。

この対偶を考える時に
Bでない、とか、Aでない、などが出てくるので
否定がちゃんとわかってないといけません。
自信のない人は「命題 否定」を見てください。

少し例題をやってみよう。

例題
次の二つがわかっている。
A.鉄棒のできる子は跳び箱もできる
B.鉄棒のできない子は縄跳びができない

この二つから確実にわかることはどれ?
1.跳び箱ができる子は縄跳びができる
2.縄跳びができる子は跳び箱ができる
3.跳び箱ができない子は縄跳びができる

いきなりこういう問題を解くと混乱しますが、
上でみた「3段論法」と「対偶」をうまく使えば解けます。

Bの対偶を考えます。
Bが正しいとわかってるので、その対偶も正しい。
「縄跳びができる子は鉄棒ができる」というのがわかります。
「縄跳びができない」の反対は「縄跳びができる」だからね。
鉄棒ができない、ってのも一緒。

縄跳びができる子は鉄棒ができる、
これとAの、鉄棒ができる子は跳び箱ができる、を使えば
縄跳びができる子は跳び箱ができる、がわかる。
よって2が正しいというのがわかりますね。

他の1も3も確実にはいえないってのは
よく考えればわかるはずです。

こういう問題はいかに対偶をうまく使えるかが大事。
練習してうまくなろう。

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